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mネット ― エムネットとは何か

「ゴミ」は、ただの不要物でしょうか?

実はその向こうに、“暮らしの小さな変化”が隠れています。

mネットは、そんなゴミに“見守りの価値”をのせて、地域をめぐる新しい仕組みです。

 

mネットが生まれた背景

 

山口県萩市。

高齢化が進むなかで、ごみ出しに困る高齢者や、ちょっとした体調の変化に気づかれないまま暮らす人が増えていました。

そんな日々の小さな「サイン」を見逃さないために、私たちは考えました。

 

ゴミ屋さんから生まれたmi&goとして、できることはないか。

 

「ゴミの回収を、地域を見守る仕組みにできないか?」

 

仕組みと価値

 

mネットは、mi&goの障がいのある仲間たちが、高齢者のごみを回収しながら、その暮らしをそっと見守る仕組みです。

 

ごみの量の変化、いつもと違う表情や声のトーン、姿を見かけない日……

そんな“声にならないSOS”に気づいたら、ご家族や地域につなぎます。

 

ご自宅の環境が整えば、食事や服薬、季節を感じる暮らし、地域との関わりなど、生活のリズムが少しずつ取り戻されていきます。

 

mネットは、暮らしのそばで寄り添う“日常の伴走者”をめざしています。

 

障がいのある人が、支える側へ

 

この取り組みには、もう一つの大切な意味があります。

それは、「支援される側」が「支える側」へと役割をひっくり返すこと。

 

地域に必要とされる仕事を担い、感謝され、役割と誇りをもって働く。

その経験が、mi&goの仲間たちの自己肯定感や将来の就労にもつながっていきます。

 

これもまた、mネットが生み出す“ひっくり返し”の価値です。

 

mネットが目指す未来

 

ゴミと暮らし。支援と仕事。

その境界をやわらかく越えて、人と人とがあたたかくつながる社会へ。

 

それが、mネットが目指す未来です。

 

 

 

NPO法人mi&go 理事長 金子 拓司

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