「アイデアを考える」から、「社会に届くかを考える」へ。
2025年度のハットリラボが終わりました。
一年を振り返ってみると、生徒たちが学んだのは、単に「未来の家電を考えること」ではなかったように思います。
服部産業株式会社の皆さんから話を聞く。
パナソニック株式会社の皆さんから、家電や環境について学ぶ。
テレビや冷蔵庫を実際に分解する。
自分たちで未来の家電を考え、企業にプレゼンする。
そして最後は、服部産業さんの感謝祭で、地域のお客様に商品を説明する。
教室だけでは完結しない一年でした。
「便利そう」で終わらなくなった。
活動の途中から、生徒たちの問いが変わっていきました。
「こんな機能があったら面白い」
だけではなく、
誰が使うのか。
その人は本当に必要としているのか。
生活の中で使われるのか。
どう伝えれば価値が届くのか。
そんなところまで考えるようになりました。
ある生徒は、こう振り返っています。
「単なる機能追加ではなく、『誰のどんな課題を解決するものなのか』を考えることで発想が変わり、議論が深まった」
アイデアを出すことから、
社会に届くところまで考えることへ。
これが、今年の大きな変化の一つでした。
現場に出ると、問いが変わる。
テレビや冷蔵庫を分解してみる。

お店に立って、実際のお客様に説明してみる。

企業の方を目の前にして、自分たちの考えを発表してみる。

やってみると、調べただけでは分からなかったことが見えてきます。
生徒からも、
「高齢者の方への説明は難しかった」
「実際に地域の人の話を聞くことで、教室で調べているだけでは思いつかないアイデアが出てきた」
という声がありました。
現場に触れることで、問いそのものが変わっていく。
これも、ハットリラボで大切にしてきたことです。
「考える」だけでなく、「伝わる」まで。
パナソニックの皆さんへのプレゼン。
服部産業さんでの接客。
そこで生徒たちが直面したのは、
自分では分かっていることと、相手に伝わることは違う
という難しさでした。
何を一番伝えたいのか。
どんな言葉なら届くのか。
相手によって説明をどう変えるのか。
商品開発だけではなく、コミュニケーションやマーケティングにもつながる経験になりました。
ハットリラボがつくりたかったもの。
ハットリラボは、家電について詳しくなるためだけの授業ではありません。
他者を想像する。
社会を知る。
問いを持つ。
現場に出る。
考えたことを形にする。
そして、誰かに伝える。
そんな経験を、企業や地域の皆さんと一緒につくる場です。
ひっくり返して何が見えた?
企業が高校生に教える。


それだけで終わるのではなく、
高校生が企業に問いを返し、未来を提案する。
地域のお客様からも学び、また自分たちの考えを修正する。
ひっくり返すとは、誰かの考えを否定することではありません。
立つ場所を変えてみる。
相手の側から考えてみる。
いつもとは違う役割を担ってみる。
そうすると、これまで見えなかったことが見えてきます。

今回のハットリラボも、そんな「ひっくり返し」の積み重ねでした。
メルセダリアンインターアクトクラブの皆さん。
服部産業株式会社の皆さん。
パナソニック株式会社をはじめ、活動に関わってくださった皆さん。
一年間、本当にありがとうございました。

