【ハットリラボ】アイデアを社会につなげる学び
2025年度のハットリラボを通して見えてきたのは、
生徒たちが単に「新しい家電のアイデアを考えた」のではなく、誰にとって、どのように使いやすく、社会の中で本当に役立つものなのかを自分の頭で考える力を育くむことができたということです。
服部産業さんやパナソニックの方々から直接話を聞き、テレビや冷蔵庫を実際に分解し、さらに感謝祭では地域のお客さんに説明する。そうした経験を重ねる中で、生徒たちは、便利さや環境配慮だけではなく、使う人の立場、伝え方、売れるかどうか、情報の確かさといった、より現実的で多面的な視点を持つようになりました。
また、パナソニックの方々へのプレゼンや、服部産業さんでの感謝祭での接客を通して、考えたことを「相手に伝わる形」にする難しさも学びました。何を一番伝えたいのか、どうすればわかりやすく届くのか。そうした試行錯誤は、これから社会に出ていくうえで欠かせない力につながっていくはずです。
ハットリラボは、家電をテーマにしながらも、実際には商品開発だけを学ぶ場ではありませんでした。他者を想像し、社会を知り、問いを現実に落とし込み、自分の考えを形にして伝える。 そんな力を育てる学びの場だったと感じています。

1. 便利なだけではだめで、「本当に使われるか」を考える学びだった
生徒たちは途中で、単に「エコ」「便利」「新しい」で終わらず、
- 誰が使うのか
- その人は本当に手に取るのか
- 売れるのか
- 生活の中で意味があるのか
まで考え始めました。
アイデアを出す学びではなく、社会に届くかまで考える学びだったと言えます。
2. 相手起点で考える力が育った
感想には一貫して、
- 高齢者
- 障がいのある方
- 子ども
- 地域のお客さん
など、具体的な相手が出てきます。
つまりハットリラボでは、
「何を作りたいか」ではなく、「誰のどんな困りごとに向き合うか」から考える姿勢が育ちました。
ここは、ひっくりラボで共通する「他者への想像力」というゴールにつながりますが、ハットリラボではそれがさらに一歩進んで、商品設計や接客、伝え方にまで変換されていきました。
3. 現場に触れることで、学びが本物になった
- テレビや冷蔵庫の分解
- 企業の方の話
- プレゼン
- 感謝祭での接客
- 地域の人への説明
こうした体験を通して、生徒たちは「教室の中の学び」から出ています。

感想からも、
調べるだけでは見えないことが、現場に行くと見えてくる
という変化がはっきり出ています。
4. 「伝える難しさ」と「伝わる喜び」を経験した
- パナソニックの方に発表する緊張
- スライドをわかりやすくまとめる難しさ
- お客さんへの説明の難しさ
- POPの位置まで考える必要
- 高齢者にどう伝えるかの工夫
つまり、生徒は単に考えただけではなく、
考えたことを、相手に届く形に翻訳する難しさ を経験できたのも宝になりましたね。
この数ヶ月間、活動を通して多くの経験を得ることができました。正直、活動を始めたばかりの頃は、私たち高校生が「未来のための新しい家電製品を考える」ことにどれほど意味があるのか、よく分かっていませんでした。しかし、服部産業さんやパナソニックの方々から直接お話を伺ったり、実際にテレビを分解して仕組みを理解したりする中で、その考えは変わりました。普段は触れることのない現場の視点や専門的な知識に触れるたびに、活動そのものがどんどん楽しくなり、主体的に取り組めるようになっていきました。また製品開発に限らず、課題に向き合うときにいきなりHowから考えないことが大切だという学びも大きな気づきでした。教えていただいた5W1Hで掘り下げるという方法を使ってみると、私たちのアイデアにも深みが生まれ、プレゼン全体の説得力や視点の広がりにもつながりました。特に今回のテーマであるテレビのスマホ化を進める上で、単なる機能追加ではなく「誰のどんな課題を解決するものなのか」を考えることで発想が変わり、自分たちでも驚くほど議論が深まっていきました。
私はもともとマーケティングに興味があり、大学でも経営を学びたいと考えています。今回の活動を通して、マーケティングだけでなく製品開発の面白さや奥深さにも触れ、「もっと学んでみたい」と強く感じるようになりました。プロとして活躍されている方々のお話を聞けたことで、将来の自分の姿をより具体的に想像できるようになったことも、大きな収穫です。自分の進路や将来に影響を与える貴重な経験でした。そして、自分たちが考えたアイデアを大人の方々に聞いていただく機会をもらえたことも、とてもありがたく感じています。プレゼン準備は大変でしたが、自分たちの思いや意図をしっかり伝えられたと実感できたことが大きな達成感につながりました。
活動を通して、経営に関する知識はもちろん、国内の課題や社会の動きにも目を向けられるようになりました。これまで知らなかったことに触れて、「もっと広い世界を知りたい」という気持ちが強くなりました。この経験で身につけた考え方や姿勢を大切にしながら多くの力を身につけ、将来どんな職業に就いても、身近な人を助けられる存在になりたいと思いました。
感謝祭への参加は、学生の私にとって仕事での大変さや大切さなどを知る良い機会となりました。普段あまり関わる機会のない高齢者の方への説明は大変でしたが、喜んでいらっしゃる姿からやりがいを感じることができました。
冷蔵庫やテレビを解体してみて、初めて中身や裏側の構造を知り、使いやすさの工夫など作っている人たちの努力がわかった。パナソニックの方々の前での発表はとても緊張したが、笑顔でできたので良かったと思う。服部産業に行っての接客はなかなか勇気が出せなかったが、自分なりにしっかりと説明できた。新たな商品の提案のため、対象となる人や目的を明確にし、5W1Hなどを用いて順序立てて考える力が身についたと感じる。
高齢者や障害者、子供などあらゆる人々が使いやすくするにはどうしたらいいか、ただ便利なだけでなく、環境に優しい家電を作るにはどうしたらいいか、多角的に考えることができました。また、実際に地域の人の話を聞くことで、教室でタブレットを使って調べているだけでは思いつかないアイデアが浮かんできたように思います。最も印象に残っているのは、冷蔵庫を実際に解体してみたことです。どういう部品が使われているのか、過去と現在で何が違うのか、比較をすることで分かったこともたくさんありました。
服部産業に行ってみて思ったことは、やはり大変だということです。接客をしましたが、高齢者や子供に対する接客は難しく、説明をするのも大変で、実際にやってみて勉強になりました。一人ではなく友達と一緒に行いましたが、それでも難しかったです。
2学期にはテレビと冷蔵庫を分解して比較した。最新のテレビは部品が少なく、昔のものよりもとても軽くなっていた。実際に分解してみることで初めてわかることもたくさんあり、ここからどんなテレビがあったら便利なのかなどを考えることができた。未来の家電を考えてパナソニック東京本社の方にプレゼンを聞いてもらうという、普通なら体験することのできない、貴重な経験もすることができたので良かった。実際にお店に行って接客をするのはとても難しかった。
外部の方が来たり、テレビ局の撮影が入ったりと緊張もあったし、家電製品のプロのパナソニックに提案ということで、恐れ多く、鼻で笑われないかとても緊張しました。スライド作りや企業の方との話し合い、お店の見学、解体など、普段できないことを経験することができた貴重な機会でした。
部活に行けない日も多かったが、どんなテレビがあると良いかなど、長い時間をかけてみんなで考えることができたので良かった。高齢者の方に焦点を当てて問題の背景を調べたり、どんな機能があれば役に立つのかなどを考えたりすることができた。大人の方々にプレゼンをするというのはなかなかない経験だったので発表は緊張したが、経験することができて良かったと思う。
まだまだ感想はあるのですが、ハットリラボは、家電をテーマにしながらも、実際には商品開発だけを学ぶ場ではありませんでした。他者を想像し、社会を知り、問いを現実に落とし込み、自分の考えを形にして伝える。 そんな力を育てる学びの場だったと感じています。

メルセダリアンインターアクトクラブの皆さん、服部産業の皆さん、
1年間、本当に本当に、ありがとうございました!
